欠陥のため代金支払を拒むと建物引渡を拒絶されて膠着状態になった事件【0812 Kマンション事件】

相談内容(事案の概要)
ワンルーム賃貸マンション新築を1億2000万円で注文したところ、工事途中に、天井高さが設計と相違、駐輪場と前面道路の間に大きな段差等といった不具合が多数発見された。
そこで、残代金4000万円の支払を拒否すると、施工業者は「支払があるまでマンション引渡はできない」と主張してきた。
他にも欠陥がある可能性が高いので残代金支払はできないが、引渡を受けない限り建物の調査も立入もできず、膠着状態に。
このままではマンションを貸すこともできないため、弁護士委任。
弁護士としての対応
施工業者に対し、既に確認済みの欠陥やそれ以外にも欠陥がある可能性を指摘し、建物引渡について示談交渉。
解決内容
残代金の半額の支払と引き替えに建物引渡を受ける、という中間合意を成立させた。
施工業者から残代金請求訴訟を起こされたが、建物調査を行って判明した欠陥について損害賠償請求訴訟を起こし、最終的に裁判上の和解が成立。
裁判手続の期間中、マンションを賃貸できたので、営業損害の発生を最小限に食い止められた。